【ワシントン=池田慶太】米国のトランプ政権は3日未明、南米ベネズエラの首都カラカスなどを地上攻撃した。複数の軍事施設などが破壊された模様だ。トランプ大統領は自身のSNSでベネズエラへの大規模攻撃が成功したと発表し、同国の反米左派ニコラス・マドゥロ大統領が妻と共に拘束され、国外に移送されたと明らかにした。政権転覆を図り、マドゥロ氏の追放に成功したとみられる。
トランプ政権は、昨年9月以降、麻薬の密輸阻止を理由にマドゥロ政権への軍事圧力を強めていた。軍事攻撃には法的根拠の欠如も指摘され、国際社会の反発が予想される。
米CBSニュースによると、カラカスでは現地時間3日午前2時頃(日本時間午後3時頃)、少なくとも7回の爆発音が響き、空港などで黒煙が上がった。他の都市でも同じ時間帯に爆発が起きた。約3時間後、トランプ氏は「ベネズエラとその指導者マドゥロ大統領に対する大規模な攻撃を成功裏に実施した」とSNSで攻撃を認めた。
トランプ氏は「作戦は法執行機関と共同で実施された」と言及したが詳細は明らかにしていない。3日午前11時(同4日午前1時)に記者会見を開き、狙いなどを説明するとみられる。
マドゥロ氏は2020年に麻薬密輸などの疑いで米国で起訴された。ルビオ米国務長官は共和党のマイク・リー上院議員に対し、逮捕状を執行し、米国で裁判を受けさせるためにマドゥロ氏を拘束したと説明。攻撃については「逮捕状を執行する者たちを守る」必要があったと語った。リー氏がSNSで明らかにした。
攻撃直後、マドゥロ政権は国家非常事態を宣言し、米国による「軍事侵略」を拒否すると表明した。マドゥロ氏はその後間もなく拘束されたとみられる。CBSは米当局者の話として、マドゥロ氏を捕らえる作戦は米陸軍の特殊部隊「デルタフォース」が実行したと報じた。
トランプ政権はベネズエラを「麻薬テロ国家」と呼び、米国への麻薬密輸に関与していると主張。ベネズエラ近海で麻薬密輸船とされる船舶に攻撃を繰り返し、昨年12月には同国の石油輸出に関わったとされる石油タンカーを拿捕(だほ)した。最近は地上攻撃を繰り返し示唆していた。