かつてロブ・ライナーの息子ニック・ライナーと数多くのやり取りを交わしていたポッドキャスト司会者が、いまとなっては「比較的幸せだった時期」とも言える数年前の会話を振り返っている。ロブ・ライナーの息子ニック・ライナーとは何者か――名家の重圧と依存症の苦悩
俳優で映画監督のロブ・ライナーは、現地時間12月14日(日)にブレントウッドの自宅で妻ミシェルとともに死亡しているのが発見された(享年78)。警察によると、夫妻の32歳の息子ニック・ライナーは同日夜、殺人の容疑で逮捕され、保釈なしでロサンゼルス郡の拘置施設に収監されているという。この事件は現地時間12月16日(火)にロサンゼルス郡地方検事局に送致され、起訴の可否が検討される予定である。
ニック・ライナーは、長年にわたり薬物依存やホームレス生活を経験してきたことを公に語ってきた。彼は2015年のインディペンデント映画『ビーイング・チャーリー』で父ロブと共に仕事をしており、同作はロブ・ライナーが監督を務め、ニック自身が共同脚本を手がけた半自伝的作品だ。政治的な野心を持つ成功した俳優と、依存症からの回復を拒む息子との関係を描いている。
同作の公開時、ニック・ライナーはニューヨークのデイビッド・マンハイムの自宅で、回復をユーモラスに語るポッドキャスト『Dopey』の収録に参加した。共演した共同司会者はクリス・オコナーで、彼は2018年に薬物の過剰摂取で亡くなっている。この収録は、マンハイムとニックにとって初めての本格的な対話であり、その後数年にわたって電話やテキストメッセージでも交流が続いた。
「ニックは若く、頭が良く、ハンサムで、回復の初期段階にいた。私はロブ・ライナーの大ファンだったから、彼を番組に迎えられることが本当にうれしかった」と、マンハイムは米『ハリウッド・リポーター』に語る。静脈注射でヘロインを使用していた依存症から回復し、現在10年の回復歴(断薬歴)を持つマンハイムは、「ニックの話には共感できる部分が多かった」とも付け加えている。
2015年のトロント国際映画祭での『ビーイング・チャーリー』の記者会見(取材対応)では、ロブとミシェル・ライナーがロサンゼルス・タイムズに対し、息子が「強制的なリハビリは自分には合わない」と訴えていたにもかかわらず、専門家の意見を優先し、本人の声に十分耳を傾けなかったことを悔やんでいる。ロブは当時、「ニックがうまくいっていないと言っても、私たちは聞かなかった」と語り、映画で親子関係を描く過程は「本当に過酷な時期もあった」と振り返っている。
マンハイムによれば、これまでにニックとは10回ほど会話を交わしたという。当時の彼は回復に苦戦しているように見えたと語る。「12ステップのプログラムに特別な関心を持っていた記憶はない」としつつも、「治療を受けた経験があり、執筆に取り組み、ニューヨークでバスケットボールをするのが好きで、スピリチュアルなものに興味を持っていた」と語っている。
性格については、特に収録時には前向きで希望に満ちていたという。「正直なところ、ニックは若者らしいエネルギーと前向きさを持っていた。僕やクリスの活動に加わりたいと思っていて、回復の過程を楽しみながら、エンタメ業界で成功する書き手になりたいと思っていた」とマンハイムは語る。