東京大学医学部付属病院の医療機器選定を巡る汚職事件で、収賄容疑で逮捕された同大医学部准教授の松原全宏(たけひろ)容疑者(53)が2018年頃から、奨学寄付金の一部を私物の購入費に充てていたことが捜査関係者への取材でわかった。
松原容疑者は21年9月~23年1月、医療機器メーカー「日本エム・ディ・エム」の大腿(だいたい)骨用インプラントを優先的に使う見返りとして、同社元社員の鈴木崇之容疑者(41)(贈賄容疑で逮捕)らに、同病院の口座に奨学寄付金計80万円を振り込ませ、このうち計約70万円の賄賂を受け取った疑いが持たれている。
捜査関係者によると、同病院の奨学寄付金制度は約85%が医師に配分される仕組みで、松原容疑者は16年12月~23年1月、同社と同業他社など計5社から、計10回にわたって寄付された計350万円のうち、約300万円を受け取っていた。
警視庁は18年頃から、このうち計150万円を私的流用し、学内生協などで親族に贈るタブレット端末やワイヤレスイヤホン、医学参考書など計約20点を購入していたとみている。
同庁は21日、松原、鈴木両容疑者を東京地検に送検した。