中国の“渡航自粛”で日本の経済損失は1.7兆円超に!? 日中関係悪化の影響は観光業以外にも 「2027年までに起こる」“台湾有事”を起こさないための抑止力強化を

高市総理の台湾有事を巡る発言に対し、中国側が猛反発しています。

(中国外務省・林剣副報道局長)
「いかなる勢力も中国統一の大業に干渉するのは愚かな妄想であり、身の程知らずで、必ず失敗に終わる」
(中国外務省・毛寧報道局長)
「李首相は日本の指導者と会う予定はありません」

 発言の撤回を求める中国政府は、次々と報復措置ともとれる行動に出ています。事態の沈静化を図るべく、外務省の金井正彰アジア大洋州局長は18日、中国外務省の幹部と北京で協議を行いました。

 今後の日中関係はどうなるのでしょうか?生活への影響は?キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さんとともに深掘りします。
高市総理の「台湾有事発言」に対して、中国はかなり強硬になっています。中国外務省は14日、日本への渡航を避けるよう注意喚起しました。16日には中国教育省が日本への留学を慎重に検討するよう通知、文化旅行省が日本への旅行自粛するように通知と、このような通知、注意喚起が相次ぎました。

 それを受けて中国の大手航空会社3社は、日本が発着地となる便のキャンセルや変更に無料で対応するとしました。さらに中国の複数の大手旅行会社は、日本旅行の販売停止を打ち出しました。

 ことし日本にやってきている中国人の数は、1~9月で約749万人と過去最多ペースで推移していましたが、訪日熱への影響も大きくなってきそうです。

峯村さん:
 この注意喚起ですが、実は中国語で言えばもっとニュアンスが強いんです。どちらかというと、「行くな」というぐらいの指示が出ています。なので、旅行会社から飛行機のキャンセルも相当あり、飛行機の便自体を減らすという話もありますので、かなり急速に減っていくだろうと見ています。

 では日本の観光業にどういった影響がでるのでしょうか?大手日系航空会社では、中国発の団体旅行などで既に複数のキャンセルが出ています。東京の旅行会社では、中国の業界団体の視察旅行など約30件すべてが中止となりました。大阪の旅行会社では、「別の国に変更する」という連絡が相次ぎ、12月末までのツアー予定は白紙に。関西の私立大学では、短期留学プログラムに参加予定の中国人学生から辞退の連絡があったということです。

 こういった中国の「渡航自粛」による経済損失についての試算があります。2012年9月、日本が尖閣諸島を国有化したことに対抗して、中国が渡航自粛を呼びかけました。野村総研エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏によると、2012年の「渡航自粛」で団体旅行のキャンセルが急増し、中国人観光客が前年比25.1%減となりました。今回、同じように減少するとなると、インバウンドの経済損失は年間で1兆7900億円となるそうです。

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