福岡市・警固公園に集う少年少女、仲間外れ恐れ非行に及ぶ悪循環…家裁調査官が語る「長期的支援の必要性」

社会問題となっている福岡市・天神の警固公園に夜間集う「警固界隈」と呼ばれる少年少女の更生に福岡家裁の家裁調査官も取り組んでいる。数多くの対応にあたってきた現役の調査官4人が取材に応じ、他機関との連携を含めた長期的な支援の必要性を語った。(水木智)【写真】警固公園に集まる少女たちに声をかける警察官ら
家裁や福岡県警などによると、警固界隈は10歳代半ば以降の少年少女が中心で、2021年頃から知られるようになった。周囲の友人や家族となじめず居場所がない子どもたちがSNSを通じて集まり、交流することが主な目的だった。
ところが、22年頃から、市販薬の過剰摂取「オーバードーズ」を目的にした薬の万引きや、けんかでけがを負わせるなど、警察に補導や逮捕されるケースが目立つようになった。23年にはSNSで買春客を募り、客の男性に暴行を加え金を奪ったとして、少年少女4人が逮捕された。30歳代の女性調査官は「悪いことを自らしようとする子は少ないが、仲間外れにされないために一緒に非行に及ぶという悪循環に陥っている」と話す。
当初は風邪薬の万引きなどが目立っていたが、最近は大麻を所持したり、特殊詐欺の受け子をしたりと、犯罪の形態が多様化しているという。60歳代のベテランの男性調査官は「様々な大人も出入りできる場所のため、気づかないままに反社会的な行為に手を染めてしまう危険性がある。悩みを共有できる仲間がいるのは理解できるが、自分の居場所を警固公園以外に見つけてほしい」と訴える。
保護者の中には、摘発後に自分の子どもが警固公園へ出入りしていたことを知ったケースもあった。一方で、過去に心療内科を受診させたが改善しなかったり、高校中退後に仕事が見つからなかったりしていることに悩んでいる親もいたという。
調査官らはこうした少年少女やその保護者と面接を重ね、警固公園を訪れるようになった理由や事件に至った背景などを調査。事件を起こした理由を本人とともに考え、保護者とも共有しながら改善に向けた働きかけを行っている。また、保護観察所や少年少女の付添人の弁護士などと連携して、心療内科などの医療機関の受診を勧めたり、就労機関につなげたりして立ち直りを支えている。

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