観ないと後悔…Netflixで8月中旬に配信終了する映画(3)満員電車で痴漢と間違われ…リアルな問題作

Netflixでは毎月さまざまな作品が配信終了となるが、その中には「あとで観よう」と思ったまま見逃してしまう名作も少なくない。特に8月中旬は、映画ファンから高く評価される傑作がラインナップから外れるタイミングでもある。そこで今回は、配信終了前にチェックしておきたいNetflix映画5本を厳選して紹介する。第3回。(文・小室新一)
配信終了日:8月14日(金)

監督:周防正行
キャスト:加瀬亮、瀬戸朝香、役所広司

【作品内容】
 フリーターの金子徹平(加瀬亮)は、就職面接へ向かう途中の満員電車で痴漢と間違われ、現行犯逮捕されてしまう。一貫して無罪を主張する徹平だったが、警察や検察の取り調べ、そして裁判の過程で、警察や検察の取り調べ、そして裁判の過程で、刑事司法制度の厳しい現実に直面していく。

【注目ポイント】
『Shall We ダンス?』(1996)の周防正行監督が徹底的な取材をもとに、日本の刑事司法制度が抱える問題や、冤罪の恐怖を描き出し、数々の映画賞を獲得した社会派ドラマの傑作である。濡れ衣を着せられる主人公・徹平を加瀬亮が繊細かつ静かな情熱をもって熱演。彼を支える弁護士役に役所広司や瀬戸朝香、母親役にもたいまさこら日本映画界を代表する実力派キャストが脇を固めている。

 ドラマチックな過剰演出を削ぎ落とし、法廷のリアルな空気感と「手続きのプロセス」を淡々と捉えたドキュメンタリータッチの手法が本作の見どころだろう。加瀬亮が見せる、無実を証明しようとあがく人間の焦燥と疲弊した演技が観客に強い没入感を与え、司法システムの壁にぶつかる絶望感を鋭く提示する。エンターテインメントの枠を超えて、観る者に「冤罪とは何か」を深く問いかけるメッセージ性の高い1本だ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする