マカオ、カジノ警備員らが結成の犯罪組織摘発…恐喝や脅迫などで14人逮捕

マカオ司法警察局は7月30日に特別会見を開き、マカオの統合型リゾート(IR)併設カジノ施設の警備員らが結成した犯罪組織を摘発し、恐喝や脅迫、違法・犯罪者の庇護などに関与したとしてメンバーの男女14人を逮捕したと発表。

 同局によると、同月コタイ地区のあるカジノ施設において、警備員がカジノ関連違法・犯罪従事者から保護費を受け取り、施設内での違法・犯罪行為を容認するための庇護を提供しているという情報を入手し、内偵捜査を進めた結果、当該カジノの警備主管を首謀者および中核とする犯罪組織の特定に成功。メンバーには脅迫や金銭の徴収を担当した警備員8人と庇護対象との保護費の交渉や金銭の受け渡しを担当した「仲介者」5人が含まれていたことがわかったという。

 同月28日、同局は機が熟したとして当該カジノ施設内および市内の複数の住居で容疑者14人を逮捕するとともに、保護費の支払いを強要されていたカジノ関連違法行為従事者7人の身柄を証人として確保。捜査過程で、携帯電話24台、20万1900香港ドル(日本円換算:約406万円)および1万5500パタカ(約30万円)の現金、13万7000香港ドル(約275万円)相当分のゲーミング(カジノ)チップを発見、押収した。
その後の捜査を経て、当該犯罪組織は職位や関与の度合いに応じ、犯罪収益を毎月均等に分配していたことが判明。例えば、中堅や関与度の高い警備責任者らは15%、それ以外の職位や関与度が低い警備員は8%を受け取り、仲介者はカジノ関連違法・犯罪行為関与者から費用の徴収に成功した場合、その約1割を受け取っていたという。

 当初は警備員が直接違法・犯罪行為従事者に接触保護費を徴収していたが、その後に組織化し、警察による捜査を回避するため、「仲介人」に違法・犯罪の証拠写真を撮影させることで標的を確認した上、警備員が検査を強化実施し、毎月1万香港ドル(約20万円)の保護費を徴収する方式へ変更。支払いを拒否する者がいた場合、警備員が警備室へ連行し、個人情報を記入させたり、司法警察局への身柄引き渡しや退去処分などをちらつかせて脅し、1万〜2万香港ドル(20万〜40万円)を恐喝していたとのこと。

 さらに、この組織は「事件解決」による利益獲得にも関与。庇護対象の窃盗や詐欺行為が被害者に露見した場合、仲介者を手配して被害者を説得し、警察への通報を思いとどまらせる「救出支援」サービスを提供し、5000〜4万香港ドル(約10万〜80万円)の解決料を得ており、直近数ヶ月で20人から140万香港ドル(約281万円)に上る不正所得を得ていたことがわかったという。

 同局は捜査で得られた情報を総合的に判断し、上述の男女14人(マカオ居民12人、その他2人)を黒社会(マフィア)、恐喝、脅迫、違法・犯罪者の庇護の罪で検察院送致するとした。

 同局では、本件は職業倫理に反し、また職権を濫用した非常に悪質な事案であり、マカオの国際観光都市としてのイメージやカジノの安全・秩序を著しく損なうのみならず、警察によるカジノ関連犯罪取り締まり活動を公然と妨害するものとして強く非難し、同局として引き続き法執行体制の最適化を図り、カジノ関連犯罪への取り締まりを強化するとともに、カジノ監理部門と連携し、カジノ運営企業の法的義務の履行状に対する監督も強化する方針を明らかにした。

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