「自分も被害に遭った。10人だました」被害者が加害者に…詐取したお金で推し活 後を絶たないチケット転売トラブル

人気アイドルのコンサートなどを巡るチケットの転売トラブルが後を絶たない。“推し活”に熱心なファンの心理につけ込み、定価の何倍もの代金を請求してだまし取る事案が目立つ。高額転売を禁じる法整備が進むなど対策は強化されつつあるが、昨年度に全国の消費生活センターに寄せられた相談は約800件に上り、詐欺事件として立件されるケースも。警察などは「転売チケットを購入すれば、違法行為を助長することになる。絶対に買わないで」と呼びかけている。(児玉珠希)■人気アイドルのコンサートチケットを転売しようとするSNSの投稿【画像】「1番手即10/枚、4番手即4/枚」

 あるアイドルの熱狂的なファンだという女性は今年2月、交流サイト(SNS)で、翌日に迫るコンサートの転売チケットを探していた。目に留まったのは「1番良い席は10万円、4番目は4万円」を意味する書き込み。定価の4倍だったが、迷わず4万円のチケットを申し込んだ。
コンサート当日、大阪市の会場近くの待ち合わせ場所に若い女がいた。女性は代金4万円を渡したが、女は「後でチケットを渡します」と言い残し、その場からいなくなった。開演時間が過ぎても連絡は取れず、「だまされた」と気付き警察に被害を届け出た。女性は取材に「正規ルートでチケットを申し込んだけど落選した。どうしても行きたかったんです」と話した。
姿を消した女(21)=神奈川県座間市=は4月、マリンメッセ福岡(福岡市)で開催されたコンサートを巡る同様の詐欺容疑で博多臨港署に逮捕され、女性が被害申告した容疑でも再逮捕された。捜査関係者によると、女は調べに「過去に自分も詐欺被害に遭ったことがある。マリンメッセのコンサートでは10人をだました」と供述。詐取したお金を使い、自分も“推し”のアイドルのコンサートに通っていたという。

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 チケット転売を巡っては、高額転売目的の買い占め行為が問題になり、東京五輪を控えた2019年に入場券不正転売禁止法が施行。興行主の同意なく定価より高値で転売する行為が罰則付きで禁止された。アイドルの所属事務所などは、コンサートの入場時に本人確認を行ったり、転売チケットの購入者をファンクラブから「強制退会」させたりして、買い手に対しても厳格な対応を取る。

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