岡田将生が主演を務める金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』(TBS系)が放送中。本作は、両親を殺害された過去から、法では裁けない犯人を自らの手で裁くべく警察官となった兄弟が、事件の真相を追い続けるクライムサスペンス。今回は、最終話のレビューをお届けする。(文・浜瀬将樹)【写真】衝撃エンドの意味とは…? 貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『田鎖ブラザーズ』最終話劇中カット一覧
「こいつは俺がやる」
田鎖稔(染谷将太)は、両親殺害を指示した辛島貞夫(長江英和)に拳銃を向ける。
だが、ふみ(仙道敦子)が「逃げなかったの。動かなかったの。朔太郎(和田正人)さんと由香(上田遥)さん、声も出さなかったって。もっちゃん(茂木幸輝/山中崇)がそう言ってた」と制止した。
“茂木が家に侵入したとき、田鎖夫妻はすでに死んでいた”。彼女はそう言いたいのだ。
その後、田鎖兄弟は真犯人を追う。稔は両親がよく使っていた「酢」に着目。
実家に残っていた容器を手に単身ドイツへ。そこで毒が混入していたことを突き止めた。一方、真(岡田将生)は後輩の石坂直樹(宮近海斗)に、朔太郎が拳銃を持ち帰ったことで殺害された漁師について調べさせる。そして2人は真犯人にたどり着いた。
真犯人が発覚したとはいえ、貞夫が殺人を教唆したのは間違いない。彼の罪が消えることはないし、もちろん、このことを黙っていたふみも同罪だ。そして茂木も。
事件当日。真が現場を発見したとき、稔はすでに刺されており、両親も血だらけだった。追い込まれていたとはいえ、茂木が殺意を持って襲いかかったのは間違いない。
ドイツに行く前、稔が「毒物が出たら犯人はもっちゃんじゃないってことだろ」と言っていたが、状況が違えば茂木が犯人だった可能性もあるということだ。強烈なもやもやが残る。
いよいよ真犯人へ復讐のとき。呼び出した場所にやって来たのは、足利晴子(井川遥)だった。
彼女が日本の検査では検出されない毒を使って、両親を殺害したのだ。ここで、疑問点が浮かぶ。当時、少女だった彼女にその知恵があったのか、ということだ。
1995年、晴子の父親が亡くなった。「酒に酔い海に落ちた」とされていたが、朔太郎のせいで父が始末されたと知った晴子は、田鎖家の合鍵の場所や留守になる時間を調べた。
父が亡くなり、悲しみに暮れる晴子のもとに、ある人物が「気分転換に読んでみたら?」と本を差し出した。開いたページには、毒性のある花が紹介されており、この本をきっかけに、晴子は毒殺を思いつく。
この本を渡した人物こそ、マインドコントロールで殺人教唆をしていた秦野小夜子(渡辺真起子)だった。映像には映らなかったが、特徴的な手のほくろと声で分かる。あの背筋がゾクッとする感覚は間違いない。小夜子だ。
小夜子が逮捕されたとき、真に「きっとあなたは私に会いに来ると思うけど」と言っていた。
真が晴子を通して“過去の小夜子”に会いに行ったということなのか。それともこれから会うことになるのか?
どちらにせよ、小夜子が田鎖兄弟の過去に関与していたのは間違いない。そして30年以上にわたって、殺人教唆をしていたことも。