警察に両脇を抱えられ警察車両に乗せられる男。
今月6日、タイ当局に拘束され、日本へ強制送還される佐々木裕介容疑者。カンボジア・ポイペトを拠点にした詐欺事件の新たな逮捕者です。
17日、私たちの取材に応じたのは“元かけ子”の男性。
元かけ子の男性:
「実質あの場所に入ってしまったら出ることは出来ないから」
「いつ帰れるんだろうとか、本当に帰れるのかなと」
この男性はカンボジア・ポイペトの拠点で詐欺に関与していたとして逮捕、その後不起訴になりました。
一連の事件を巡っては去年5月に拠点が摘発され、日本人29人が強制送還、中国国籍の指示役やリクルーターなど、逮捕者は36人にのぼっていました。
16日午後、組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕された佐々木容疑者。
拠点の中ではどんな人物だったのか。
元かけ子の男性:
「簡単に言うとそこの日本人の中でトップに位置する人って聞いてました」
「俗に『A先生』と呼ばれる人だった」
「お金めっちゃ持ってるよとか」
「日々豪遊してるみたいな話は聞いたことある」
かけ子らの間では『A先生』と呼ばれ、タイで生活をしながら遠隔で犯行を主導していたとみられています。
拠点の摘発から1年、内部の実態が徐々に明らかになってきました。
愛知県警が公開した拠点内部の見取り図によると、その中には「AIルーム」と呼ばれる部屋が。
この部屋は、警察官などを装ってビデオ通話をする際に使われ、摘発を逃れるために、かけ子の顔を別の人物の顔にすり替えていたとみられます。
さらに拠点の中に置かれていたホワイトボードには、かけ子らが使っていた偽名。
その上には、何かをカウントしているのか「正」の字が。
元かけ子の男性:
「ボードにはきょう何人としゃべってとか、成功した失敗した(をカウントする)」
拠点ではかけ子同士を競わせ、成績が悪いかけ子には制裁が加えられることもあったといいます。
元かけ子の男性
「顔面が腫れてる人も多々いたけど、下手に助けようとしようものならターゲットが変わる可能性もある」
かけ子らを暴力で支配していた異常な実態。
この拠点では、数十億円をだまし取っていたとみて、警察が調べを進めています。