「お前は誰だ」この一言がきっかけで逮捕された少年が、再逮捕されました。
先月、山形県新庄市で高齢女性から通帳をだまし取ろうとしたとして逮捕された17歳の少年が、きょう、別の窃盗の疑いで再逮捕されたのです。
少年は、本籍地の神奈川県から遠く離れた奈良県や山形県で犯行に及んでいましたが、警察の調べによると、名前のわからない人物らと共謀したとされています。
匿名流動型犯罪「トクリュウ」です。
今はSNSなどを通じて見ず知らずの人と犯罪に手を染めるケースも多くみられることから、今後も同じような事件が起きないか、心配されます。
■奈良県での犯行で再逮捕
窃盗の疑いで再逮捕されたのは、本籍が神奈川県横須賀市で、住居不定、職業不詳の17歳の少年です。
警察によりますと、少年は名前のわからない人物らと共謀し、今年3月17日、奈良県生駒市の80代の女性からキャッシュカード2枚を盗んだ上、コンビニのATMから4回にわたり、現金あわせて55万3000円を引き出して盗んだ疑いが持たれています。
名前のわからない人物との共謀・・・なんとも恐ろしい犯行でした。
■犯行は巧妙だった
犯行の手口は巧妙かつ組織的なものでした。
まず、共謀者が警察官になりすまして女性宅に「キャッシュカードを確認させてほしい」と電話をかけます。
そして同じ日、警察官を装った少年が女性の家を訪れ、カードを封筒に入れさせた後、女性が目を離した隙にあらかじめ用意していた別の封筒とすり替えて盗み出すという手口でした。
いわゆる、電話をかける「かけ子」と、カネなどを受け取る「受け子」がいる詐欺です。
■先月は新庄市で…「お前は誰だ」で逮捕
少年は先月22日、山形県新庄市の90代女性の家に銀行関係者を装って訪れ、通帳をだまし取ろうとした詐欺未遂の疑いで逮捕されていました。
この時は、不審に思った近所の住民が「お前は誰だ」と声をかけたため、少年は逃走します。その後、市内のコンビニエンスストアにいたところを警察官に発見され逮捕されていました。
少年は受け子だったとみられています。
■恐るべき「見ず知らずの人」とのつながり
警察は少年の認否を明らかにしていませんが、本籍地の神奈川から400キロ以上も離れた山形や奈良で犯行を重ねていること、そして名前のわからない人物と共謀していることが注目されています。
トクリュウ・・・。SNSのいわゆる闇バイトなどを通じて面識のない指示役とつながり、組織的犯罪に加担させられていた可能性もあるのです。
17歳の少年が、一度も会ったことのない人物とつながり、高齢者を狙う詐欺犯になってしまう現状。警察が事件のいきさつなどを調べています。