海外カジノ事業への投資を名目に、国の登録を受けずに巨額の出資金を集めたとして、福岡県警は1日、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで会社役員の男2人を逮捕した。
逮捕されたのは、東京都目黒区在住の松田久人容疑者(53)と、藤山秀治容疑者(43)。県警は、両容疑者が同様の手口で全国の投資家などから計約60億円もの資金を不正に集めていたとみて、全容解明を進めている。
全国でセミナー展開、カジノの「VIP送迎」名目に
警察の調べによると、松田容疑者は2014年10月から2015年2月にかけて、高知市内で当時56歳の女性ら2名に対し、法的な資格がないにもかかわらず投資を勧誘した疑いが持たれている。また、藤山容疑者も同時期、大阪市北区内で当時59歳の男性ら2名に対して同様の勧誘を行った疑い。
両容疑者が投資話の口実に使っていたのは、マレーシアのカジノにおける「ジャンケット事業」だった。
【ジャンケット事業とは】
カジノの「大口顧客(VIP)」を対象に、ホテルの宿泊や航空券の手配、移動手段の確保から、カジノ内での掛金融資までを総合的に提供するビジネス。
「この事業に出資すれば高額な配当が得られる」などと甘い言葉で誘い水とし、各地で投資セミナーを精力的に開催して出資者を募っていたとみられる。
福岡県警は、集められた約60億円の資金の使途や、組織的な背後関係についても捜査を本格化させる方針だ。