「すべての人が敵に見えた」死刑囚家族7人が語る孤立と苦悩…メディアスクラム、解雇、いじめの現実

すべての人が敵に見えた──。

死刑制度に関する資料をまとめているNPO「CrimeInfo(クライムインフォ)」が、死刑確定者の家族7人にインタビュー調査を実施し、その概要を公表した。【写真】これを?うそでしょ…作者はあの死刑囚調査では、メディアスクラムや近隣住民からの嫌がらせ、刑執行への恐怖など、死刑囚に近しい人たちが直面する孤立や苦悩の実態が浮かび上がった。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)
調査は、2023年9月から2024年6月にかけて、クライムインフォがモナッシュ大学(オーストラリア)との共同研究として実施した。

対象となったのは、死刑が確定した受刑者の家族7人。死刑確定者との関係は、親、きょうだい、子、孫などで、中には養子縁組を通じてきょうだいとなった人も含まれている。
調査によると、インタビューの対象者はいずれも、死刑確定者が逮捕されるまで良好な家族関係を保っていたという。

死刑判決が確定したことによる影響について、ある人は「弁護士も含め、すべての人が敵に見えた」と語った。

別の人は、諦めの気持ちを抱えながら「なぜこのようなことになってしまったのか」「家族としてもっとできることがあったのではないか」と悔しさをにじませたという。

また、「いつ死刑が執行されるかもしれないと恐れる生活に変わった」と話した人もいた。

ほかにも、「死刑という文字が一番怖い」「(死刑確定者との)面会が終わりドアを閉めるとき、いつまでこの手を振れるのかなと思う」といった声が寄せられたという。
苦しかった経験として、対象者が口をそろえたのが「メディアの対応」だった。

逮捕当時、自宅などに多数の報道機関が押しかけ、承諾なく玄関ドアを開けられ、自宅内に入られてカメラを向けられたという証言も複数あった。

買い物先まで追いかけられたり、どこからか電話番号を入手した記者から携帯電話に連絡がきたりするケースもあった。

さらに、ソーシャルメディア上で家族を中傷する情報が流される被害も報告された。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする