広東・マカオ警察が合同で越境犯罪組織摘発…65人逮捕、違法両替通じ特殊詐欺で得た不正資金を洗浄

マカオ司法警察局は4月17日に会見を開き、前日(16日)広東省警察当局と大規模な合同作戦(コードネーム「風鏈」)を実施し、越境詐欺及び資金洗浄(マネーローンダリング)を繰り返していた犯罪組織を摘発した発表。

 今回の作戦において、マカオと中国本で主犯格3人を含む計65名が逮捕された。同局によれば、この組織は2025年1月から現在までに、少なくとも4560万人民元(日本円換算:約10.8億円)の不正資金を洗浄し、約250万人民元(約5800万円)の不当な利益を得ていたとのこと。

 マカオ司法警察局が昨年(2025年)1〜7月にかけてマカオで発生した「換銭党」と呼ばれる違法両替商に絡む事案をビッグデータ分析したところ、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸やコタイ地区のホテル周辺で活動するグループの存在が浮上。換銭党は、市場価格より高い有利なレートを提示してカジノ客を誘い、マカオで客から香港ドルの現金やゲーミング(カジノ)チップを受け取った後、人民元建てで電子送金していたが、客の指定する中国本土の銀行口座へ入金される資金は特殊詐欺などの犯罪によって得た不正資金だったことから、多くの客が送金を受けた直後に当局から詐欺関連資金を受け取ったとして口座を凍結されたり、中には詐欺グループの一員とみなされ、容疑者として調査対象になる二次被害も発生していたという。
16日の合同作戦では、マカオ側で22〜40歳の男女25人(中国本土居民23人、香港居民2人)を逮捕。同時に中国本土側でも複数の省と市で主犯格を含む9名を逮捕したほか、広東省珠海市の警察が本件に関連する闇両替所11ヶ所を摘発し、31人を逮捕した。

 なお、この組織では、捜査の目を逃れるため、専門的なツールを用いて中国本土の身分証や送金完了画面のスクリーンショットを偽造し、客に対して正規の個人間送金であるかのように偽装する策を講じていたとのこと。また、資金洗浄の過程には暗号通貨も介在しており、最終目的が上位組織への資金還流だったことも判明したという。

 同局は、マカオで逮捕された25人について、資金洗浄、詐欺、文書偽造などの罪で検察院送致するとした。

 マカオではカジノ賭博目的の資金をめぐる違法な両替や高利貸し、それに絡む強盗、監禁などの事件がしばしば発生しており、賭博目的の違法両替及び違法貸付に対する刑罰を強化した新法「打擊不法賭博犯罪法(違法賭博犯罪対策法)」が2024年10月29日に施行されるに至り、警察当局が取り締まりを強化して臨んでいる。

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