池袋ポケモンセンター刺殺事件…ストーカー対策にGPSは有効?「加害者への抑止じゃなく、被害者を守るために今すぐやるべき」

池袋のポケモンセンターの女性店員が、男に刃物で刺されて死亡した事件。男もみずから首を切り死亡した。その後の捜査関係者への取材で、男は大声を出して涙を流しながら、女性を襲っていたことがわかった。【映像】事件当日のポケモンセンターの様子(実際の映像)男は元交際相手で、2025年12月、女性が「元カレが付きまとってくる」と警察署に相談。警視庁はストーカー規制法違反の疑いで男を逮捕していた。その後、警視庁はつきまとい行為をやめるよう命じる禁止命令を出し、男を釈放。その際に「もう近づきません」と話していたという。

 釈放後に女性は、警視庁の依頼で自宅に防犯カメラを設置し、親族の家に避難。警視庁は定期的に女性と連絡も取っていたことから、「取り得る最善の措置を取っていた」としているが、それでも事件は防げなかった。

 こうした中、「ストーカーへのGPS装着」導入の声が高まっている。すでに韓国では、司法がストーカー再発のおそれがあると認めた場合、判決前であっても被告にGPS付きの足輪を着用させる「暫定措置」が取られている。

 ネットでは「日本でも導入すべき」という声がある一方で「プライバシー侵害では」といった声も見られる。警察庁は、ストーカー行為で禁止命令を受けた加害者に治療やカウンセリングの働きかけをしているが、実際に受診したのは約5.6%にとどまる。今回女性を襲った男も拒否をしていたという。

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自身もストーカー被害にあったことがあるという、防犯アドバイザーで犯罪予知アナリストの京師美佳氏は、池袋の事件について「現行法でできる対応は行われていたため、警察が悪いことはない。ただ被害者が出たことで、現行法の限界が見えてきた」と指摘する。

 警察と連携してストーカー加害者へのカウンセリングを行っている、京都文教大学の川畑直人教授は「警察もでき得る最大限をしたと思われるが、法律を変えれば抑止を高められるかは、さらに研究が必要だ」と考える。

 今後取り得る対策として、京師氏は「警察に限界があるのなら、被害者を守るためにGPS装着やカウンセリング、薬物治療などの強制も必要だろう。守るべきは加害者の人権ではなく、被害者の人生や命だ」と語る。

 また、強制によって「加害者へのストレスを高めるのでは」との指摘には、「それは確かにあるが、加害者がどこにいるか分からず、いきなり襲われるのとはストレスが異なる」と返す。

 GPS装着に対する懸念について、川畑氏は「行動抑制に一定の効果がないとは言えないため、賛成とも反対とも言い切れない」としつつ、「対象者をどこまで絞るか」の論点を示す。「ストーカー規制法違反の全員を対象にして、行動把握に対応できる人的コストが警察にあるのか。絞れば逆に、そこから外れた人が行動する機会が増える。確率的な問題を考えると、単純にGPS装着だけでは解決できない」。

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