3月3日のひなまつりを複雑な思いで迎える人がいます。
15年前、熊本市で殺害された当時3歳の清水心(ここ)ちゃん。
15回目の命日となる3日、母親の真夕さんが胸の内を語りました。
朝、熊本市の寺で営まれた法要。無邪気な笑顔で写真に写っているのは清水心ちゃん。
手を合わせているのは母親の真夕さん(53)です。
■心ちゃんの母 清水真夕さん
「生きていれば心は18歳。今年高校を卒業した年です。心が亡くなってから、私は娘の成長を頭の中で想像するしかありません」
2011年3月。当時3歳だった心ちゃんは3日の夜、熊本市のスーパーのトイレで殺害され、翌日に近くの用水路で遺体で発見されました。
逮捕されたのは、当時大学生だった男。裁判で無期懲役の判決が確定しました。
家族で買い物中、1人でトイレに向かい、男に連れ込まれた心ちゃん。15年がたった今でも、真夕さんは当時のことを思い出します。
■心ちゃんの母 清水真夕さん
「命日が近くなるとすごく苦しくなるんです。きょう、命日だけはどうしても自分を責めます。なぜ助けてあげられなかったのか」
人前で話すことが難しい時期もあった真夕さん。しかし時間がたち、変わった部分もありました。
■心ちゃんの母 清水真夕さん
「結局、私たちが声を上げないと、 本当に必要なものが伝わっていないなっていう、今までの現状があった」
ことし1月、熊本市にある熊本刑務所に真夕さんの姿がありました。真夕さんが訪れたのは刑務所の敷地内につくられたカフェのオープニングイベントです。
熊本刑務所では受刑者との対話を用いて更生を促し、再犯防止につなげる取り組みを行っています。
カフェは、この取り組みで得たノウハウを犯罪被害者などの支援にも生かそうとオープンしました。真夕さんはこのカフェで、刑務所と犯罪被害者をつなぐ取り組みをしていきたいと思っています。
■心ちゃんの母 清水真夕さん
「この場に被害者側の人間も必要だなと思った。被害者のみなさんの窓口になれるような不安や不満を受け止める誰かが必要だと思ったときに私が関わって私がそれをやろうと思った」
娘を失って15年。真夕さんが今、思うことは。
■心ちゃんの母 清水真夕さん
「本当に理想は若い人が、子どもも含めて若い世代が犠牲になるという事件がなくなるというのが本当の理想です」
真夕さんは、刑務所での取り組みに参加することへの葛藤もあるといいます。それでも犯罪被害者の支援、そして再犯を減らし、子どもや若い世代が犯罪の犠牲にならない社会をつくりたいという思いが強く参加を決意しました。
今後も様々な活動を通じて、命の尊さを伝えていきたいと話しています。