「1414億円」去年1年間の全国における特殊詐欺の被害額です。
この額は過去最悪となったのですが、近年増加しているのが警察官をかたって金銭などをだまし取る「ニセ警察詐欺」。被害者を取材すると巧妙な手口の実態が見えてきました。【動画で見る】増加する「ニセ警察詐欺」若者世代も被害に…被害者が語る巧妙な手口《新潟》
去年、TeNYの制作スタッフにかかってきた1本の電話。
「捜査2課のアサクラと申します」
警察官を名乗る男が事件を捜査していたところ、TeNYのスタッフ名義のカードが出てきたという内容です。
〈“警察官・アサクラ”を名乗る男〉
「暴力団関係者によるマネーロンダリング事件を捜査しているんですが、家宅捜索した際に他人名義の携帯電話やキャッシュカードを大量に押収した。その中の1つに(スタッフの名前)〇〇さん名義の△△銀行のカードが出てきたということで、捜査している状況」
スタッフの実際の名字と銀行口座などの情報を口にし「埼玉県警の警察官」として捜査していると説明します。
さらに……
〈“警察官・アサクラ”を名乗る男〉
「このままにしておくとマネーロンダリングなので『犯罪収益移転防止法』。そちらで逮捕・起訴される可能性があります」
具体的な法律名や逮捕・起訴などの言葉を入れて“本物の警察官”であると信じ込ませようとする「ニセ警察詐欺」の手口です。
その後、スタッフが警察官を名乗る男に上司の名前を尋ねると、男は電話を切り通話は終了しました。
いま急増中の警察官をかたる「ニセ警察詐欺」。
去年、全国における特殊詐欺の認知件数は2万7000件を超えていて、被害額は過去最悪のおよそ1414億円。このうち「ニセ警察詐欺」は40%近くを占めています。
県内でも「ニセ警察詐欺」の認知件数が前年に比べ44件増加。被害額は10億円以上に上っています。
なぜ警察官を語る詐欺が増えているのか……県警の担当者に聞いてみると。
〈新潟県警 安全安心推進室 菅野麻由子室長〉
「昔は代表的な手口で、息子をかたる『オレオレ詐欺』などがあったが、そういった手口だと『息子を持つ親世代』と、ターゲットになる年齢がある程度限定される。ニセ警察詐欺の手口である『あなたが犯罪の捜査の対象になっている』というのは年代を限定しなくてもよい手口になるので、幅広い年代がターゲットになって被害にあっている」