【警察官不祥事】信頼損ないかねない(2月17日)

県警の警察官が逮捕、起訴される不祥事が相次いでいる。県民からの信頼を失いかねず、綱紀粛正のために再教育を急ぐべきだ。

 双葉署復興支援課復興支援係員の40代男性巡査長=依願退職=が昨年11月、性的姿態撮影処罰法違反(撮影未遂)容疑で逮捕された。1月には、いわき中央署地域課の20代男性巡査が恐喝容疑で逮捕された。いずれも起訴されている。さらに、福島署に勤務する30代の男性署員が、署内の女子トイレに侵入した疑いが持たれている。県警は男性署員から任意で事情を聴いており、建造物侵入や器物損壊容疑での立件も視野に捜査しているという。

 県民生活の安心安全を守る立場にある警察官が法を犯せば、社会に不安を引き起こす。職務上、市民の個人情報に接し、強制力を行使できる立場にあり、強い職業意識と倫理観が求められるのは言うまでもない。

 不祥事が繰り返される背景には、個人の資質だけでなく、組織の構造的な課題も潜んではいないか。警察は厳格な階級社会で、上下間の意思疎通が一般の職場に比べ図られにくい環境にあると指摘されている。問題を抱えても相談しづらい風土や、内部での自浄作用が働きにくい職場であるとするならば、早急に改善する必要がある。
3年前には県警の警察官が立て続けに拳銃自殺した。この際も原因究明と再発防止の徹底が求められた。仮に過重な業務や慢性的な人員不足が重なればストレスがたまり、精神的不調が現れる可能性もある。警察官一人一人の意識を高めると同時に、職務に精励できる風通しの良い現場づくりも欠かせない。

 倫理教育の徹底も求められる。法令順守はもちろん、警察官という職務の重みを再確認する研修の実現を早急に検討してもらいたい。ハラスメントや不適切行為の兆候を早期に把握できる仕組みづくり、声を上げやすい環境整備も急務だ。

 警察は「強い組織」であると同時に、「信頼される組織」でなければならない。県民の協力なしに社会の安寧は実現しない。再発防止策を具体的に示し、実施状況を継続的に公表することこそ、地域とつながりを保ち強める第一歩と言える。(渡部純)

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