主演降板に配信停止…史上最も不運に見舞われた大河ドラマ(2)視聴者から「呪われてる」とまで言われた作品は?

半世紀以上の歴史を誇るNHK大河ドラマは、常に時代を映す鏡として話題を集めてきた。しかし、その舞台裏では数々のアクシデントやトラブルに見舞われ、本編以上に波乱万丈な現実を背負っている作品も少なくない。今回は、そんな大河の長い歴史の中でも「不運」と語り継がれる作品を5つセレクトして紹介する。第2回。(文・編集部)
脚本:池端俊策、前川洋一、岩本真耶、河本瑞貴
キャスト:長谷川博己、染谷将太、本木雅弘、門脇麦、吉田鋼太郎

 2020年に放送されたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』は、戦国時代を舞台に明智光秀の生涯を描いた作品である。

 主演の長谷川博己をはじめ、染谷将太、門脇麦、川口春奈ら実力派が顔を揃え、脚本は池端俊策が手がけた。だが本作は、歴代大河の中でも稀に見る数々のトラブルに翻弄された大河でもあったのだ。

 最大の試練のひとつが、放送開始直前に起きた沢尻エリカの逮捕劇である。織田信長の正室・帰蝶(濃姫)役としてすでに約10話分の撮影を終えていた沢尻が、2019年11月に麻薬取締法違反で逮捕。
 
 NHKは急遽代役を立てざるを得ず、川口春奈を起用して全てを撮り直すという前代未聞の事態に直面した。再撮影費用は10億円とも報じられ、放送開始も2週間遅れる異例のスタートとなった。

 さらに追い打ちをかけたのが、新型コロナウイルスの感染拡大である。2020年春、NHKは安全確保のため撮影を中断。放送も第21回を最後に休止され、再開は約3か月後の8月末にずれ込んだ。

 東京オリンピック延期による編成変更も重なり、スケジュールは大混乱。キャストやスタッフは過密な日程の中で撮影を続けざるを得なかった。視聴者からも「呪われてるとしか思えん」という声が上がるほど、数々の不運が重なった。

 しかし、そんな逆風の中でも『麒麟がくる』は最後まで走り抜けた。前作『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(2019)の8.3%を大きく上回り、初回19.1%、最終回も18.4%を記録。視聴者の厚い支持を証明した。

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