青森県八戸市のみちのく記念病院で起きた患者間殺人隠蔽(いんぺい)事件に関連し、病院を運営する医療法人「杏林会」(東京都目黒区)は運営の改善のため「コンプライアンス委員会」を発足させ、7日、市内で初会合を開いた。同委は今後、職員のコンプライアンス(法令順守)研修の実施や、内部通報制度の整備などに取り組む。
委員は弁護士、医師、元県職員ら外部の4人と、石山菜穂・杏林会理事長ら法人内の3人で、任期は2年。弁護士の熊谷清一氏が委員長に選任された。
病院を巡っては、殺人事件を隠したとして当時の院長と医師が昨年2月、犯人隠避容疑で逮捕され、その後起訴された。昨年9月には病院が常勤ではない一部の医師を常勤医として繰り返し県と市に報告したとして、県から改善命令を受けた。
同委の設置は改善命令を受けての対応。この日、会合後に記者会見した石山理事長は「医療界全体の信用を損なうようなことを起こしたことを心から申し訳なく思う。地域の皆さんの望みに応えたい」と謝罪した。
病院では、夜間や休日に遺体を診察せずに死亡診断書を作成していた「みとり医」と呼ばれる高齢医師の存在が明らかになっていた。石山理事長は「診療できなさそうな医師や、仕事をしない非常勤医師には辞めてもらった」と説明し、現在は「常勤医師の人数を増やし、本来医師がすべき仕事は医師が、看護師は看護師の仕事をするように変わっていっている」と強調した。