「社会に新たな動きがあると、新たな資格が生まれてきます。そんな多種多様な資格を取るために学ぶうちに、世界の見え方も変わってきました」。資格マニアの醍醐味をそう話すのは、1000を超える資格を持つ鈴木秀明さんです。
仕事のためにしぶしぶ受けた資格試験の勉強が、いつの間にか仕事の枠組みを超えた自分の教養になっていた……そんな経験を持つ人もいるはずです。
そこで、資格マニアの鈴木さんが世に数ある資格を、世の中の動きとともに案内する大人のための資格ガイド。
今回のテーマはネットリテラシー。 ネットなどでの言動で物議を醸してきた「NHKから国民を守る党」の党首で元参議院議員の立花孝志氏が名誉毀損の疑いで逮捕、起訴されるなか、「ネットと政治」の問題が注目を集めています。ますます過激になるネットの世界ですが、ここで改めて「ネット上でのトラブルやマナー」に関する見識を身につける資格「ネットリテラシー検定」をご紹介します。
■NHK党の立花孝志党首が名誉毀損の疑いで逮捕・起訴
「NHKから国民を守る党」の党首でユーチューバーの立花孝志氏が昨年11が宇、名誉毀損の疑いで逮捕、起訴されました。
自身も立候補した2024年11月の兵庫県知事選では、再選した斎藤元彦知事を支援する「2馬力選挙」で話題となった立花被告ですが、斎藤知事をめぐる一連の内部告発問題で、2025年1月に死去した竹内英明元県議について、「警察の取り調べを受けているのはたぶん間違いない」などと街頭演説で発言したほか、竹内氏の死後もSNSなどで「明日逮捕される予定だった」などと発信していたことが容疑となりました。
立花被告はこれまで、SNSなどを積極的に使って過激な言動を繰り返してきたことで知られますが、竹内氏を自死にまで追い込んだのは、そうした発信に扇動されるかたちで激化した匿名の人々による誹謗中傷であったともいわれます。
立花被告のSNSなどでの言動は、ネットスラングでいう「犬笛」(犬にしか聞こえない音で指示を出す笛にたとえて、直接的な言葉を使わずに支持者らを特定の方向に誘導すること)だと指摘されてきました。今回の立件は、その言動がすでに一線を越えているのではないかと、世に警鐘を鳴らすことになりました。
インターネットが一般に広まり始めた1990年代には、ネット上の情報を正しく理解し、活用ができるネットリテラシーを持つことの重要性が盛んに言われました。それから30年経ったいま、ネットの政治利用や、AIと著作権の問題など、ネットの世界はどんどん複雑になっています。
ネット上の詐欺も巧妙化の一途。有名タレントの画像を無断で使ってSNS上に投資広告を出して、うその投資話に誘導するSNS型投資詐欺や、マッチングアプリなどを舞台にした結婚詐欺であるSNS型ロマンス詐欺なども増加しています。
警視庁の調べでは、今年のSNS型投資詐欺の被害額は、2025年9月までに約773億円。SNS型ロマンス詐欺も376億円もの被害が出ているといいます。投資詐欺は前年同期比で約10%増、ロマンス詐欺が約37%増と大幅に増えています。
ネットの利便性を享受しながら、日々、情報の洪水にさらされ続けてきた私たちは、いまその付き合い方の“転換点”にあるといえます。情報を見極める力や、SNSでの情報発信マナーなど、よりいっそう高度なネットリテラシーが求められているのです。