「入信すれば解決」「加害者知っているからお金を」17歳の娘を失った被害者遺族、悩んだ“二次被害”【3部作の中編】

高校2年生の娘を、殺人事件で失った北口忠さんは、事件後、“二次被害”にも悩まされました。「入信すれば、解決します」「先にお金をもらえたら、加害者の情報を提供します」被害者遺族が置かれた状況を、講演会で語りました。【前編/中編/後編 の中編】
17歳の娘が被害に…父が講演【写真を見る】「入信すれば解決」「加害者知っているからお金を」17歳の娘を失った被害者遺族、悩んだ“二次被害”【3部作の中編】2004年10月。広島県廿日市市の住宅で、高校2年生だった北口聡美さんが刃物で刺されて死亡しました。同じく自宅にいた祖母(忠さんの母)も刺され、重傷を負いました。

父・忠さんは、各地で、被害者遺族がおかれる状況を語っています。高知市で行われた講演会でも、事件後の状況、また、悩まされた“二次被害”について、話してくれました。
新しい勤務先でも…知らない人が「大変だったみたいよ」何を知っているの?」
▼北口忠さん
「事件後、妻は勤め先を変えたんですけど、全然知らない人から『北口さんって少し前に起こった未解決事件の北口さん?』と聞かれ、妻がいいことではないので『違う』と答えると、その人が『私(被害にあった)北口さんをよく知ってるよ。大変だったみたいよ」と。妻は私に『この人を私は知らないし、何が大変なのを知ってるの』と話していました」

事件解決の糸口を少しでも見つけたい中、北口さん家族を最も悩ませたのは「先にお金をもらえたら情報提供します」という連絡でした。
二次被害の中で、最も困ったのは「情報提供での金銭の請求」でした。

「『私、加害者らしい人間を知っているので、先にお金をもらえたら、情報提供しますよ』と、情報提供で先にお金を要求する人がいました。そういう方に対しては『誠意があるなら先に情報をください。正しかったら、謝礼金はお支払いします』と伝えると、2回目のメールや電話はなかった」

さらに、宗教団体からの勧誘も…
「事件解決前『うちの神様は素晴らしい神様なので、入信していただけますと、すぐに事件は解決しますよ』と、4、5件の宗教団体から同じことを言われました。それに対して『そんな素晴らしい神様、先に犯人を見つけてください。それが当たれば、すぐに入信します』と言って断ると、次から来なかったです。人が困っている時に、宗教の勧誘はやめてくれというのが、やはり本音でした

事件から13年半。2018年、他県で、傷害事件の捜査を受けていた男が、聡美さん殺害事件に関与した疑いが強まり、逮捕されました。

【後編】娘を殺害した男との対峙、裁判で10mも離れていない距離に…望まぬ判決内容に父「娘を守れなかった時点で、負け」

では、被告の裁判に出廷した、忠さんの心境をお伝えします。

【前編】「あの顔を忘れることはない」殺害され、眠るように横たわる高校2年生の娘…他人事ではなかった“被害者”という立場、父が語る記憶

では、事件が起きた日、忠さんが聡美さんと対面した時の記憶などをお伝えしています。

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