福添忠義被告宮崎県串間市の官製談合、無罪判決の元副市長「主張を理解していただいて本当にうれしく思っている」

宮崎県串間市の市消防庁舎新築工事設計業務の指名競争入札を巡り、官製談合防止法違反などに問われた元副市長、福添忠義被告(82)が無罪となった10日の宮崎地裁判決。言い渡し後、福添被告は報道陣に「主張を理解していただいて本当にうれしく思っている」と語った。(山田太陽、石原拓海、山畑壮起)
午後1時半頃、宮崎地裁の204法廷で設楽大輔裁判長が「無罪」と述べると、証言台に座った福添被告は裁判長の方を向き、深々と頭を下げた。傍聴席には福添被告を知る人らが多く訪れており、安堵(あんど)の表情を浮かべた。判決の言い渡しは1時間に及び、閉廷すると福添被告は立って2度、傍聴席に向かって頭を下げた。
その後、地裁近くで報道陣の取材に応じた福添被告は真剣な表情で、「正確に私が言ったことを採用していただいた。立派な建物を造っていくということを串間市が考えて、その立場で仕事をしたということを認めてもらったと思う」と語った。
福添被告の弁護人の前田裕司弁護士も取材に応じ、「こちらの証拠をしっかり受け止め、その方向で判断を下してくれた」と述べた上で、「捜査段階の記録を見るとあらかじめ検察官が見立てた構図に沿って共犯被疑者の供述をまとめ上げようとしていた。検察の見立てが客観証拠に基づいていない。そのことは捜査段階でもわかっていたはず」と指摘した。
福添被告は逮捕後、逮捕容疑や起訴事実を否認しており、本人によると勾留期間は約8か月だったという。前田弁護士は起訴事実を否認したり、黙秘したりすると起訴後の勾留が長くなるとして、「改めるべきだ」と述べた。
事件当時の串間市長だった島田俊光さんは取材に「福添さんは談合のようなことをする人ではない。福添さんの社会的信用は大きく損なわれてしまった。『疑わしきは罰せず』という言葉もある。警察はもう少し慎重に捜査をしてもらいたかった。勇み足だったと思っている」と話した。
串間市の武田浩一市長は「司法における判断について私からのコメントは差し控えますが、引き続き透明性のある公平公正な入札制度の確立に努めてまいります」とコメントを出した。
一方、県警は「コメントは差し控える」としている。

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