福添忠義被告取調官が誘導? 共謀に変遷 供述の男性「話し合わせた」【宮崎・串間 官製談合だったのか②】

宮崎県串間市の新消防庁舎設計業務の指名競争入札で、元副市長の福添忠義被告(82)が久米設計(東京)に便宜を図ったとされる事件。被告は「私は事件に関わっておらず、冤罪(えんざい)だ」と無罪を主張する。最大の争点は、共犯で有罪判決が確定した元会社役員の男性(75)と共謀関係にあったかどうかだ。(久知邦)■「被告は何もしていない」 串間市の「共犯」元会社役員が突然の謝罪【宮崎・串間 官製談合だったのか①】
男性の捜査段階の供述調書では、被告の意を受けて久米設計に業者リスト作成を指示したと認めていた。だが、被告の主任弁護人の前田裕司氏は「検察官に誘導された疑いがある」と指摘する。
録音録画された取り調べ映像には、検察官から「(業者選定に)何の権限もないのに勝手に指示するはずがないでしょ」と言われ、それに合わせて供述を変える男性の様子が残されていたという。
「彼は一貫して『福添さんの気持ちを忖度(そんたく)した』『以心伝心だった』と、自分の考えしか言っていない。具体的な共謀の説明はできていなかったんです」
「妥協して(取り調べで話を)合わせたところはあるやろ、結構」。男性は取材にこう明かした。
2023年11月、男性は被告らと共に逮捕された。当初、追及されたのは久米設計から現金を受け取り、被告に渡したかどうかだった。今でもはっきり覚えているという刑事の言葉を教えてくれた。
「一番早く帰れる方法を教えようか。金をもらったと認めることだ。じゃないと、いつまでも調べんといけんくなる」
当時、経営していた会社の通帳や印鑑、カードはすべて警察に押収され、弁護士から会社が危機的状況に陥っていると聞かされた。接見禁止で家族にも会えない。現金授受など事実でないことは認めなかったものの、被告とは一心同体で動いてきたつもりだっただけに共謀関係については取調官の誘導に乗った自覚はあるという。
「警察や検察は最初から文章を作っとる。ぐずぐず否認しよったらいつまでも帰れんと思った」
容疑を認めて起訴された後、男性は10日ほどで保釈された。一方、否認を貫いた被告は約8カ月にわたって勾留されることになる。

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