タイ国籍の少女(12)がマッサージ店で働かされていた事件で、少女が警視庁に対し、「母親から稼いだ金の全額を店に渡すよう指示された」と説明していることが、警視庁幹部への取材でわかった。店は、少女が客に性的サービスをして得た売上金を母親側と折半していたという。同庁は背後に人身取引の仲介業者がいるとみている。
同庁は4日、東京都文京区湯島のマッサージ店で7月下旬までの約1か月間、15歳未満の少女に接客させたとして、同店経営者の細野正之容疑者(51)を労働基準法違反(最低年齢)容疑で逮捕した。
同庁幹部によると、少女は6月27日、15日間の短期滞在の在留資格で母親と来日。そのまま母親に店に連れて来られ、客への性的サービスを教えられた。母親は翌日に姿を消し、少女は店の台所の隅で寝泊まりしながら、33日間で男性客約60人を相手にしていた。
母親は7月10日に店に現れ、少女に「迎えに来るまで働いて待っていて」と言い残し、翌日に出国した。
少女が稼いだ約63万円は細野容疑者が全額を受け取り、母親の関係者名義の口座に半分が振り込まれていた。少女は8月から別の風俗店で働いていたが、この店も、母親がSNSを通じて少女に紹介したという。
少女は9月16日に東京出入国在留管理局に助けを求め、保護された。警視庁に「出頭は怖かったが、どうしても帰りたかった。母親はこれまで日本を拠点にシンガポールや台湾などで性的サービスの仕事をしていた」と話しているという。